《第73回秋季関東高校野球》準決勝 常総の背番号「10」圧巻の投球 大川、1安打零封

◇秋季関東高校野球大会準決勝(常総学院10-0東海大甲府、31日・千葉県野球場)
常総学院の背番号「10」大川慈英(2年)が東海大甲府を1安打無失点に抑えた。全イニング打者3人で打ち取る完璧な投球を披露した。
県大会では試合の入り方に課題が残ったという。関東大会での初登板となった準々決勝でも、最終回に登板したが、連打で1点を失った。「打者に集中するあまり周りが見えず、ただ投げているだけになってしまった」と反省。この日は「持ち味の速球をどう生かすか、変化球をどこからどこに曲げるのかなど細かくイメージした」と丁寧な投球を心掛けた。
一回、先頭打者を打ち取った後、続く打者に「力んで球が浮いてしまった」と四球を与えた。だが、ここで捕手の田辺広大(同)が「大丈夫。おまえらしいピッチングをしろ」と鼓舞。すると、次の打者への初球、思い切り内角へ直球を投げ込み、6-4-3の併殺に打ち取った。二回には死球、五回にも安打で出塁を許したが、いずれも併殺で切り抜けた。
エース秋本璃空(2年)へのライバル心も好投の要因だ。「ここまで秋本におんぶに抱っこの状態だった。一人に重荷を背負わせず、自分も負けないようにしたい」と秘めていた強い気持ちを明かした。
チーム5年ぶりの決勝に導く好投に、島田直也監督(50)も「これまで秋本の陰に隠れてしまっていたが、きょうの結果は自信になると思う」とたたえた。
この好投に「10番」は満足はしていない。「センバツに出られるとしたら春まで時間がある。もっと成長して自分が背番号1を背負いたい」と目を鋭くした。