迫力の取組 3300人魅了 大相撲日立場所 大の里関らに歓声 茨城

大相撲の夏巡業「日立場所」(同実行委員会主催)が9日、茨城県日立市東成沢町の市池の川さくらアリーナで開かれた。満員御礼の垂れ幕が掲げられる中、約3300人の観客が詰めかけ、力士が巨体を激しくぶつけ合う迫力の取組に見入った。二所ノ関部屋(同県阿見町)の大の里関や郷土力士の武将山関らが土俵に上がった際には、ひときわ大きな歓声が上がった。同市での巡業は7年ぶり。
同県水戸市出身の幕内武将山関が宇良関を下すと、観客から「茨城の星」と歓声が沸き起こった。大関昇進が期待される関脇大の里関は横綱照ノ富士関と対戦。横綱の力に屈したものの拍手が送られた。
大の里関、武将山関、宇良関への質問コーナーも設けられ、軽妙なトークで会場を盛り上げた。禁じ手を紹介する「初切(しょっきり)」や相撲甚句、握手会なども行われ、市民らが国技を堪能した。
大の里関は「地元の人からの熱い声援がうれしかった。勝ち続けて(能登半島地震の被災地などを)勇気付けたい」と話した。武将山関は「いつも応援していただいて力になっている。少しでも期待に応えたい」と意気込みを語った。
家族5人で訪れた同県つくば市の滝田博也ちゃん(4)は「お相撲さんは格好良かった。力士になりたい」と目を輝かせた。母親の実希さん(33)は「迫力が素晴らしかった」と笑顔を見せた。