◆2020年3月◆
動感とスケール感生む
今月はひなまつりや早春の風景、渡り鳥などバラエティーに富んだ161点の応募がありました。
最優秀賞は市村一夫さんの「明ける頃」です。筑波山を望む風景に印象的な雲を大きく配することで、動感とスケール感を生み出し、夜明けの瞬間をドラマチックに表現しました。抑えめな露出や、左下に水面を取り込んだ構図のバランスも作品をより完成度の高いものにしています。
優秀賞には綿引勝春さんの「おもてなし準備中」と糸井隆さんの「和紙漉きの匠」が選ばれました。「おもてなし準備中」は道の突き当りの家屋に並べられたつるし雛(びな)が非日常を演出しています。画面左の女性の様子から、客を迎える期待感が伝わってきます。
「和紙漉きの匠」は寒中、和紙を漉(す)く職人の所作を、冬の柔らかい光の中で写しました。逆光によって省略された画面の中に、凜(りん)とした空気感と、日だまりの暖かさが共存しています。(写真映像部)
「明ける頃」 市村一夫(下妻市)
ニコンD800 18〜200ミリ f8 1/40秒 ISO160=下妻市
「おもてなし準備中」 綿引勝春(大子町)
キヤノン 28〜200ミリ f16 1/250秒 ISO1000=大子町
「和紙漉きの匠」 糸井隆(常陸大宮市)
オリンパス 12〜100ミリ f11 1/60秒 ISO200(プラス0.7補正)=常陸大宮市
「輝いて」 大和田健(筑西市)
「大飛翔」 溝口一郎(行方市)
「炎舞」 藤田孝雄(常陸大宮市)
「いよいよこれから」 飯田正弘(常陸太田市)
「思いよ届け」 小沢浩(水戸市)
「予感」 矢口正彦(笠間市)
「給水タイム」 宮城和夫(石岡市)
「祭りの子」 根芝一夫(古河市)
「中盤の駆け引き」 丸森勝造(土浦市)
「茜色の首飾り」 高瀬一仁(大子町)