◆2023年 9月◆
審査評 炎の勢い幻想的に
今月は夏の終わりのイベントや風物詩を中心に123点の力作が寄せられました。
最優秀賞は袴塚優人さんの「奉焼」です。鹿島神宮の奉納神事「提灯(ちょうちん)まち」の終盤、青竹に飾られた提灯が焼かれる臨場感を幻想的に切り取りました。縦位置の構図、露出差を利用して背景を整理することで、炎の勢いを描写しています。浮かび上がった男性の表情からは、かけ声が聞こえてきそうです。作者はその場の雰囲気をつかんで写真にするのが上手です。
優秀賞には佐藤登さんの「花園包む」と加治真継さんの「眼光鋭く」が選ばれました。「花園包む」は、満開のヒマワリ畑に架かった虹。希少なシャッターチャンスを、見事にカメラに収めました。
「眼光鋭く」は、相馬野馬追の醍醐味(だいごみ)をストレートに表現しました。無駄のない構図と、高速シャッターで捉えた人馬から気迫が伝わります。(写真映像部)
「奉焼」 袴塚優人(水戸市)
キヤノン 24~70ミリ f5 1/200秒 ISO250=鹿嶋市
「花園包む」 佐藤登(常陸大宮市)
ニコンD780 24~120ミリ f101/1250秒 ISO400=栃木県
「眼光鋭く」 加治真継(阿見町)
ニコンD500 150~600ミリ f6 1/1600秒 ISO450=福島県
「迫力満点」 石嶋智雄(結城市)
「熱き闘い」 田上勤(城里町)
「突撃」 小圷正路(水戸市)
「スーパーブルームーン」 滝本金雄(牛久市)
「活気あふれる町内山車」 佐藤邦夫(東海村)
「頑張れ! 豆力士」 須藤一己(筑西市)
「湖上に白帆の華開く」 夕田盛利(鹿嶋市)
「書 楽しむ」 川村昇司(水戸市)
「祭りのあと」 桜井孝(常総市)
「蜘蛛の巣提灯」 葉清美(つくば市)