◆2024年 2月◆

臨場感あふれる構図

今月は、地域の祭りや年中行事などを中心に、春の足音を感じさせる作品が数多く寄せられました。応募点数は151点でした。

最優秀賞は大和田健さんの「あわんとり」です。正月飾りなどを燃やした火で餅を焼いて食べ、無病息災を祈る小正月の行事を、ドラマチックに切り取りました。炎に照らされた人々と餅を焼く竹ざお、夕闇のコントラストがとても印象的です。広角レンズを使い、少し高いアングルから捉えた構図も臨場感にあふれています。作者は光を読み、その場の雰囲気を写真にするのが大変上手です。

優秀賞には桜井孝さんの「田んぼで舞う白鳥」と夕田盛利さんの「父子(おやこ)の節分」が選ばれました。「田んぼで舞う白鳥」は、落穂をついばむため田に飛来したハクチョウ。田起こしをするトラクターを背景に入れ、寒さの中にも少しずつ春が近づいていることを表現しています。複数応募があったハクチョウの写真の中でも、特に審査員の目を引きました。

「父子の節分」は、障子越しに豆まきの様子を写した着眼点が光っています。影絵のように投影された親子から、家庭での節分の情景が目に浮かび、想像が膨らみます。(写真映像部)





「あわんとり」 大和田健(筑西市)
キヤノン 16~35ミリ f6.3 1/40秒 ISO3200=取手市




「田んぼで舞う白鳥」 桜井孝(常総市)
キヤノン 70~200ミリ f11 1/1000秒 ISO400=坂東市


「父子おやこの節分」 夕田盛利(鹿嶋市)
キヤノン 18~200ミリ f6・3 1/8秒ISOオート=鹿嶋市




「笑顔がいっぱい」 藤井美代志(かすみがうら市)


「LRT」 望月森雄(常陸大宮市)


「滝雲流る」 川村昇司(水戸市)


「水行」 糸井隆(常陸大宮市)


「幻影」 高瀬一仁(大子町)


「凍て付く母子島」 野沢昇(筑西市)


「春のかおり」 酒寄英紀(筑西市)


「麦畑」 山口定夫(常総市)


「役目を果たし終えて」 斎藤美喜雄(つくば市)


「シガ流れる通学路」 平沢徳孝(常陸太田市)

2024年 2月