◆2024年 8月◆
夕映えの空に浮かぶ妙技
今月も祭りや風景、地域のイベントなどを中心に、112点の応募がありました。
最優秀賞は加治真継さんの「黄昏に舞う」です。龍ケ崎市の伝統芸能「撞舞(つくまい)」で、舞男が高さ約14メートルの撞柱から綱を伝って滑空するクライマックスシーンを、望遠レンズで正面から切り取りました。夕映えの空を背景に、命懸けで妙技を披露する気迫が伝わってきます。狙いを絞り込み、他者の作品との差別化を図った着眼点が光る力作です。
優秀賞には大和田健さんの「光の競演」と平沢徳孝さんの「飛翔(ひしょう)、茗荷(みょうが)の妖精」が選ばれました。「光の競演」は、水戸黄門まつりの花火と稲妻の両方を、非の打ちどころのない構図と露出で撮影しています。きれいに写すだけでも難しい花火に、予測のつかない自然現象を見事に絡めた作者の対応力の高さに脱帽です。
「飛翔、茗荷の妖精」は、夏鳥のヨシゴイです。茗荷の妖精とは、この鳥の見た目や色から付けられた呼び名だそうです。忍者のように、ハスの葉から葉へ渡って餌を捕る生態をよく捉えています。(写真映像部)
「黄昏に舞う」 加治真継(阿見町)
ニコンD850 150~600ミリ f6 1/800秒 ISO4500=龍ケ崎市
「光の競演」 大和田健(筑西市)
キヤノン 24~105ミリ f11 30秒 ISO100=水戸市
「飛翔、茗荷の妖精」 平沢徳孝(常陸太田市)
ニコンD6 600ミリ f5.6 1/2000秒ISO400=群馬県
「花火に魅せられて」 川村昇司(水戸市)
「怪雲」 稲葉清美(つくば市)
「制御困難」 袴塚優人(水戸市)
「真夏の太陽」 野沢昇(筑西市)
「豆力士」 溝口一郎(行方市)
「夢のひととき」 佐々木敏勝(日立市)
「夕日を浴びて」 小圷正路(水戸市)
「水辺の詩」 山口定夫(常総市)
「MAX」 西口邦彦(石岡市)
「ヤバイ」 望月森雄(常陸大宮市)