◆2025年 3月◆
ローアングルから肉薄
今月は、雪景色や早春の風景、野鳥やスナップなどバラエティーに富んだ123点が集まりました。
最優秀賞は桜井浩さんの「ちびっ子アーチスト」です。歩行者天国の道路にチョークで絵を描く子どもたち。〝作品〟づくりに熱中する表情を臨場感たっぷりに捉えました。作者はレンズの使い方とアングルの選択、画面の構成がとても上手です。ローアングルから超広角レンズで肉薄する一方、遠近感の誇張効果を利用して、子どもたちを見守る母親らしき女性たちの笑顔も取り込んでいます。その場の状況がよく分かり、ニュース写真としても優れています。
優秀賞には田上勤さんの「心願」と矢口正彦さんの「紅梅にかかる」が選ばれました。「心願」は鹿島神宮の大寒みそぎで、冷水に漬かる参加者を大胆に切り取りました。固く合わせた手のひらから、極寒に耐える荒行の過酷さと、一心に祈る願いの強さが伝わってきます。
「紅梅にかかる」は3月に入ってから降った雪。淡い紅白に単純化された画面の中に、紅梅の存在感と、すぐに消えてしまう春先の雪のはかなさが表現されています。(写真映像部)


「ちびっ子アーチスト」 桜井浩(小美玉市)
ニコンD7500 14~24ミリ f11 オート ISO800=桜川市


「心願」 田上勤(城里町)
キヤノン 24~240ミリ f11 1/60秒 ISO800=鹿嶋市

「紅梅にかかる」 矢口正彦(笠間市)
ペンタックス 18~135ミリ f9 1/180秒 ISO800=笠間市


「ダブルダイヤモンド」 大和田健(筑西市)

「春爛漫」 佐々木敏勝(日立市)

「梅日和」 宮木尚男(阿見町)

「氷のシャンデリア」 糸井隆(常陸大宮市)

「雪の折本駅」 藤田正司(筑西市)

「春光」 根芝一夫(古河市)

「心身浄化」 高橋伸(筑西市)

「ナイスゲット」 溝口一郎(行方市)

「光の道」 細谷智(鹿嶋市)

「息ぴったり家族」 佐藤邦夫(東海村)