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【検証 茨城2026衆院選】 (上) 《連載:検証 茨城2026衆院選》(上)「高市」連呼 旋風生かす 自民、懸念吹き飛ばし大勝

候補者ボードに当選を示す赤い造花を付ける自民党県連の海野透会長(中央)と白田信夫幹事長(左)、伊沢勝徳政調会長=8日深夜、水戸市笠原町
候補者ボードに当選を示す赤い造花を付ける自民党県連の海野透会長(中央)と白田信夫幹事長(左)、伊沢勝徳政調会長=8日深夜、水戸市笠原町


茨城県内選挙区で自民前職と野党系候補が激戦を繰り広げた衆院選。各党の戦いを振り返る。

「前回の選挙から1年3カ月で何が変わったかと言えば、選挙の顔(首相)だ。結局、衆院選は総理の人気投票だ」。8日深夜、3期ぶりに小選挙区で当選した1区・田所嘉徳氏の陣営幹部は興奮気味に話した。自民県連が「公明票離れ」による苦戦を懸念していた中で、小選挙区は前回選より2議席増の5勝2敗。同じ夜、海野透県連会長は「大勝。高市旋風は本当に吹いていた。台風並みだ」と驚きを隠せなかった。

「政権の枠組みが変わった厳しい選挙だ」。参院議員の上月良祐氏は、各選挙区の応援演説で危機感を訴えた。昨年秋、26年続いた自公連立は解消。全国1選挙区当たり1万~2万票とされる「公明票」の行方は不透明となった。2024年衆院選、25年参院選で与党過半数割れの惨敗を喫した記憶も新しく、自民内には不安が広がっていた。

接戦区の陣営が「頼みの綱」としたのが、高い内閣支持率を誇る高市人気だ。復興副大臣の田所氏は個人演説会で「私が当選しないと高市総理をお支えできない」と強調。6区の国光文乃氏も外務副大臣の役職をアピールし、演説で「高市総理」と何度も口にした。

7区では、永岡桂子氏の応援に駆け付けた麻生太郎副総裁が「高市総理にやり続けてもらいたいなら、永岡桂子に(1票を)入れてください。(首相が)高市氏になり、世の中は明るくなったと思わんですか」と熱弁を振るった。

田所陣営は「高市人気のプラスと、公明票離れのマイナス。その差し引きがどうなるかに懸かっている。前回より聴衆の反応はよく、今は総理(人気)にすがるしかない」と、そろばんをはじいた。党本部を通じて高市内閣の閣僚らに応援を依頼し、小泉進次郎防衛相や片山さつき財務相らが次々と1区入りした。

各陣営は「マイナス」の食い止めも模索。演説で公明や中道への批判は避け、選挙ビラに「比例は自民党」の文言をあえて入れない陣営もあった。永岡氏の出陣式では、選対本部長の県議が「地方の公明党は友党だ」と協調を呼びかけた。県連幹部は8日夜、開票状況を見ながら「公明票離れと言われているが、一定程度、踏みとどまってくれたと思う」と分析した。

県内の小選挙区は21年以来の5勝を挙げた。空白区だった5区では、1月に擁立したばかりの鈴木拓海氏が比例復活で当選した。県内の比例票は、前回より10万票上積みし約49万6千票。政権を奪還した12年衆院選を上回った。12月に県議選を控え、県議や市議の活動に熱がこもっていたと見る向きもあり、県連幹部は「組織の活性化、弾みになった」と歓迎した。

海野会長は8日夜、全国で歴史的な勝利を収めた要因を「高市総理に対する評価ではなく、期待値だろう。中道が議席を減らす『敵失』もあった」と分析。首相本人が茨城県に入らなかったためか旋風は見えづらかったとし、「勝利に浮かれず、原点に返って、これを信頼回復の一歩とすべきだ」とかぶとの緒を締めた。



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