茨城県高校野球大会、8強決定までで終了 選手ら落胆の色隠せず 「最後まで悔いなく」
今夏の高校野球は県ナンバーワンの座が決まらぬまま、終わることが26日決まった。新型コロナウイルス感染拡大により中止となった甲子園大会。そして代替として開催された独自大会も雨の影響で決勝まで行われず、8強までで打ち切られることになった。本県の頂点を目指して大会を戦ってきた選手や指導者らは驚きと落胆の色を隠さなかった。
昨夏甲子園出場の霞ケ浦。26日はノーブルホーム水戸の第3試合で鹿島学園と4回戦を行う予定だった。雨天中止が決まり、選手たちは午前中、室内練習場で試合に向けて練習に励んでいた。4回戦までで打ち切るとの一報を受けた高橋祐二監督(60)は練習後に選手たちを集め、「あと1試合で最後となった。3年生全員を出場させる形で、勝って終われるよう頑張ろう」と静かな口調で伝えた。選手たちはじっと監督の言葉に耳を傾けた。
突如告げられた高校最後の公式戦を前に、小田倉啓介主将(3年)は「これまでの試合内容が良くなく、次戦から気を引き締めて決勝まで勝ち抜こうと昨日チームで話したばかりだった。悔しい」と吐露した。一方で、「最後と決まったからには、監督やコーチに成長した姿を見せて恩返しとなる試合ができるよう、残り1週間を過ごしたい」と切り替えた。エース左腕・山本雄大投手(3年)も「全員で優勝することを目標にしてきて悔しい結果だが、仕方ない。最後は勝って終わりたい」と意気込んだ。
昨秋の県大会4強の明秀日立・金沢成奉監督(53)は、同校の教室に選手たちを集めた。「代替大会があれば一日でも長く、1試合でも多く一緒に戦いたい」。甲子園中止が決まった時に選手たちに送った言葉だ。それをもう一度、確認するように伝えた後、「次の試合が、勝っても負けても最後の試合になる」と切り出した。2、3回戦では3年生の31人全員が試合に出場し、チームの状態も上向いていた。このまま優勝するつもりでいた。金沢監督は「最後まで粘り強く諦めない、明秀日立の代名詞である打ち勝つ野球をやろう。それで最後は悔いのないように終わろう」と声を詰まらせながら呼び掛けた。
ミーティング後、木下大我主将(3年)は「決勝まで勝って終わろうと思っていたので、心残りはある」と心境を語った。石井寛人副主将(同)も「最後は優勝して監督を喜ばせたかった」と悔しがった。それでも、木下主将は「最後は全員で勝利をつかむ」と力強く宣言し、高校野球生活最後の1週間を「仲間と共に全力で楽しみたい」と前を向いた。
昨夏甲子園出場の霞ケ浦。26日はノーブルホーム水戸の第3試合で鹿島学園と4回戦を行う予定だった。雨天中止が決まり、選手たちは午前中、室内練習場で試合に向けて練習に励んでいた。4回戦までで打ち切るとの一報を受けた高橋祐二監督(60)は練習後に選手たちを集め、「あと1試合で最後となった。3年生全員を出場させる形で、勝って終われるよう頑張ろう」と静かな口調で伝えた。選手たちはじっと監督の言葉に耳を傾けた。
突如告げられた高校最後の公式戦を前に、小田倉啓介主将(3年)は「これまでの試合内容が良くなく、次戦から気を引き締めて決勝まで勝ち抜こうと昨日チームで話したばかりだった。悔しい」と吐露した。一方で、「最後と決まったからには、監督やコーチに成長した姿を見せて恩返しとなる試合ができるよう、残り1週間を過ごしたい」と切り替えた。エース左腕・山本雄大投手(3年)も「全員で優勝することを目標にしてきて悔しい結果だが、仕方ない。最後は勝って終わりたい」と意気込んだ。
昨秋の県大会4強の明秀日立・金沢成奉監督(53)は、同校の教室に選手たちを集めた。「代替大会があれば一日でも長く、1試合でも多く一緒に戦いたい」。甲子園中止が決まった時に選手たちに送った言葉だ。それをもう一度、確認するように伝えた後、「次の試合が、勝っても負けても最後の試合になる」と切り出した。2、3回戦では3年生の31人全員が試合に出場し、チームの状態も上向いていた。このまま優勝するつもりでいた。金沢監督は「最後まで粘り強く諦めない、明秀日立の代名詞である打ち勝つ野球をやろう。それで最後は悔いのないように終わろう」と声を詰まらせながら呼び掛けた。
ミーティング後、木下大我主将(3年)は「決勝まで勝って終わろうと思っていたので、心残りはある」と心境を語った。石井寛人副主将(同)も「最後は優勝して監督を喜ばせたかった」と悔しがった。それでも、木下主将は「最後は全員で勝利をつかむ」と力強く宣言し、高校野球生活最後の1週間を「仲間と共に全力で楽しみたい」と前を向いた。