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茨城県高校野球大会、8強決定までで終了 指導者、理解と無念の声

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「2020年夏季茨城県高校野球大会」が26日、来月2日の4回戦終了をもって、打ち切られることが決まった。まだ戦いが残っている指導者からは「仕方ない」と理解する声が出た半面、「何とか決勝までやりたかった」と率直に残念がる声もあった。

26日、4回戦で多賀と対戦する予定だった水戸一は午前10時に学校に集合し、バスでジェイコム土浦球場へ向かう予定だったが、同6時すぎに中止の連絡を受けた。

準々決勝以降がなくなり、竹内達郎監督(46)は「嘆き節を言っても何も始まらない。自分たちができることに力を傾注して、次の試合に全力で向かいたい」と受け入れた。

例年であれば、8月まで3年生が引退しないのは甲子園に出場するチームだけだ。「休校明けから毎日の練習を最後のつもりで取り組んできた。大会でこのチームを終えられることを幸せだと思い、事実上の決勝戦を前向きに捉えたい」と話した。

土浦湖北の小川幸男監督(60)は「ただただ残念。残念の一言に尽きる」と声を落とした。今大会は打力を武器に牛久栄進、昨夏準優勝の常磐大高を下して16強入り。「甲子園がなくなっても、県のチャンピオンを目指し、切り替えてやってきた。何とか決勝までやってほしかった」と率直な思いを打ち明けた。

次戦は8月1日、茨城キリストと対戦する。3年生にとって最後の舞台は「選手へこの1週間が集大成と伝え、最後は勝って終わりたい」と全力を尽くす覚悟を示した。

今大会は授業時間確保のため、試合日を土日祝日限定で設けることを前提とした。そのため悪天候による打ち切りは想定されていた。県高野連の理事の一人は「この状況では8月4日までやっても優勝チームを出せない。これがポイントになり、できるところまで、さかのぼって8強までにしようとなった」と判断の経緯を明かした。

各地区から出された意見の中にはダブルヘッダーをやって全試合を消化する案もあったが、球児の健康や感染症対策の不安から却下された。秋の大会に向けて始動する新チームのスケジュールを考えれば、日程を後ろに延ばすこともできなかった。

前出の理事は「その都度の対応になってしまい、選手はかわいそうだが、制約がある中で多面的に進めないといけない。せめて3、4回戦の日程は無事に終えられればいい」と苦しい心情を口にした。

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