つくば市長に五十嵐氏 投票率最低51.60% 2新人退け再選
任期満了に伴うつくば市長選と市議選(定数28)は25日、市内75カ所で投票が行われ、即日開票の結果、無所属で現職の五十嵐立青氏(42)が、ともに無所属新人の元大学教授、酒井泉氏(71)と自動車販売会社社長、富島純一氏(37)を退け、再選を果たした。当日有権者は18万5204人。投票率は市長選、市議選ともに過去最低の51.60%(前回53.31%)だった。市議選は定数を13上回る混戦の結果、新議員が決まった。
市長選では、計画の白紙撤回後、活用法が決まらず宙に浮いた状態になっている総合運動公園の未利用地問題や、市の中心部から離れた周辺市街地の活性化策といった課題を巡り舌戦が繰り広げられた。
五十嵐氏には、市議選に出馬した現職候補の半分以上が党派を超えて応援についたほか、街頭演説では同市選出の県議や国会議員も駆け付けた。約30の団体から推薦も受けており、支持基盤を着実に固めた。
選挙戦では、市内全域を隅々まで遊説した。演説では、4年間推し進めてきた地域住民との対話による「市民第一の市政」継続を主張するとともに、待機児童減少や周辺市街地活性化の取り組みといった1期目の実績を強調。地域振興のさらなる充実や未利用地問題の解決などを2期目の公約とし、幅広い層に支持を広げた。
午後9時半すぎ、同市上横場の後援会事務所に当選確実の一報が入ると、集まった支援者から歓声が沸き起こった。五十嵐氏は「市長を継続させていただけることをありがたく思う。期待に応えられるようまい進する」と喜びを語った。
酒井氏は、未利用地問題解決や市役所改革を重点公約に置き、市内各地を回って未利用地購入額の「66億円を取り戻す」と繰り返し訴えたが、支持を集め切れなかった。
富島氏は、科学万博(国際科学技術博覧会)の誘致やスタジアム建設といったまちづくりの方策をアピール。市長交代を掲げ、現職批判票の取り込みも狙ったが及ばなかった。
■五十嵐立青(いがらしたつお)氏の略歴
つくば観光コンベンション協会会長。当選2回。元市議当選2回。筑波大大学院修了。梅園
【つくば市長選開票結果(選管最終)】
当67,933 五十嵐立青 42 無現
-13,439 酒井泉 71 無新
-10,918 富島純一 37 無新