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《連載:検証 茨城2026衆院選》(中) 理念急造、浸透を図れず 中道、態勢づくり遅れ大敗

合同で支持者に政策を訴える中道改革連合の小沼巧氏(右)と輿水恵一氏=3日午後、鹿嶋市宮中
合同で支持者に政策を訴える中道改革連合の小沼巧氏(右)と輿水恵一氏=3日午後、鹿嶋市宮中


「私たちは右にも左にも極端に偏らない政党。暮らし、改革、平和のための1票を託してほしい」。選挙戦最終日の7日、茨城県龍ケ崎市の商業施設前で中道改革連合の新人、梶岡博樹氏が声をからした。

4日前に同じ場所で演説した際の聴衆は100人以上。だが、この日は多くの買い物客が足早に通り過ぎ、中道の苦戦を物語った。

立憲民主と公明の両党は1月22日、新たに中道を結成。「生活者ファースト」を掲げて中道勢力の結集を図り、右傾化する自民の対抗軸として有権者に選択肢を示した。

結果は、公示前の3割に満たない49議席。県内では2区の小沼巧氏と3区の梶岡氏がそれぞれ自民候補に約2倍の票差をつけられ落選した。比例の得票数は22万5000票で、両党が前回衆院選で獲得した37万4000票の約6割にとどまった。

公明は昨年10月、自民の「政治とカネ」問題への対応が不十分として連立政権を離脱。中道路線を掲げ、立民との連携を模索していた。そのさなか、突然に高市早苗首相が衆院解散を表明した。「全く想定していなかった」(中道候補者)と、奇襲に面食らった。

「時間がない」。両党の県組織が選挙対策会議を開いたのは公示前日。立民は選挙態勢づくりが遅れ、地方議員は支持者回りが徹底できなかった。従来は入念な準備で支持母体・創価学会の組織票を固める公明も、新党の理念や目的を浸透させる余裕がなかった。

それでも「勝つためには何でもする」(公明県議)と、両党は連携した選挙戦を展開。県議や地元議員、連合茨城の関係者が支援に入り、前公明で中道の比例単独候補、輿水恵一氏も街頭演説を小沼、梶岡両氏と合同で行い、支持者らに一体感をアピールした。

自民の議席獲得阻止と中道の比例票を伸ばすため、公明は中道候補がいない選挙区で無所属候補との協力も水面下で模索した。6区では選挙戦中盤、青山大人氏が「比例は中道」と主張し始めたことに伴い、「支持者に連絡を出した」と公明関係者は明かす。

ただこうした動きに有権者は冷ややかだった。同県石岡市の男性は「選挙目当てに見える」。立民の支持者は創価学会への抵抗感を示し、原発や安全保障政策の転換を批判、一枚岩ではない状況を浮き彫りにした。

食料品消費税ゼロの公約は高市首相の同様の言及で争点にならず、逆に「高市人気」に立民支持層の票を奪われた。共同通信の出口調査によると、比例北関東ブロックで中道に投票した10~30代は4%台と低迷。「生活者ファースト」という理念先行の主張は、若年層の関心をそいだ。

立民の地方議員の一人は「『1+1=2』以上の相乗効果を出すはずが、立民は『1』が維持できなかった」。党分裂の危機感が広がる中、公明党県本部の八島功男幹事長は「しっかりした新リーダーを立て、落選した候補が戻りたいと思う党にしなければならない」と語った。



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