常陸大宮市長選で当選した鈴木定幸さん 旧町村資源に投資へ

鈴木定幸(すずきさだゆき)さんが市長選初挑戦で初当選。しかも無投票で市政運営の大役を託された。だが、「期待の大きさをひしひしと感じる。それに応えたい。形にして必ず恩返ししたい」と気負いはない。会社経営から未経験の政治の世界に飛び込み、県議として9年間地元のために奔走してきた自負があるからだ。
「ありのままでは人を呼べない。旧5町村にはそれぞれ資源があり、そこに投資すべき」。豊かな自然と歴史・文化、住環境に恵まれた常陸大宮市だが、人口減少対策に取り組む決意に語気を強める。
那珂川に架かる御前山地区と城里町をつなぐ那珂川大橋は「祖父が村長の時に造った。75年以上がたち、架け替えの時期。橋のたもとに市がオートキャンプ場や親水公園を計画中で、山の風景とともに集客できる観光施設になり得る」と期待を寄せる。
自分の性格を「意地を張らず、間違っていたら方向転換できる。物事を客観的に見る癖がついている」と分析。市政のトップに立つが、「社長時代から仕事に手を抜き、甘えている従業員には厳しかった。一方、一生懸命になっても前に進めない人は絶対に見放さない」と話す。
座右の銘は「なせば成る なさねば成らぬ何事も 成らぬは人のなさぬ成りけり」。趣味は磯釣りで「5キロ超のイシダイを2匹釣ったのが自慢」。妻、長男と3人家族。53歳。石沢。