【この地を飛んで 戦後75年 戦争遺構を行く】 (1) 《この地を飛んで 戦後75年 戦争遺構を行く》鹿島海軍航空隊(美浦村) 眠る巨大ボイラー
霞ケ浦のほとりに鹿島海軍航空隊を支えた巨大ボイラーが眠っている。美浦村大山の同隊跡地。直径2メートルを超える円筒形石炭ボイラーが静かに時を重ねる。草むらには廃虚となった司令部庁舎などが点在する。
同隊は1938年に発足。フロートという浮きの付いた水上機の訓練を行う部隊で、霞ケ浦の湖面を滑走し大空に飛び立った。
同所は戦後から97年まで、東京医科歯科大の分院として利用。現在は村が管理し、敷地内は立ち入り禁止になっている。
かつて茨城県には八つの海軍航空隊があり、多くの訓練機が空を飛んだ。戦後75年を機に、現存する遺構を紹介する。