守谷市長選解説 「住民主導」施策に支持
守谷市長選は、現職の松丸修久氏が新人に大差をつけ再選を果たした。1期目の実績に加え、税収増などの施策が受け入れられ市政継続が支持された。
今回の選挙は当初、松丸氏のほか、市内の新人候補が出馬の準備を進めていたが、情勢分析などの結果から断念、ほかに目立った動きがなく無投票とみられてきた。しかし、告示日になって市外の新人が立候補。一転、選挙戦となった。
投票率は大幅に下がり31・65%で過去最低となった。新人候補は目立った活動はなく独自の動き。批判票とも取れる新人候補の得票数は1659票だった。これは有効投票数の10分の1にも満たず、明確な争点がない中、実質、松丸氏の信任投票の形となった。
松丸氏は歴代市長の施策を継続、発展させる方針を取ってきた。インフラや教育環境の充実はその一端で、そこに自身が掲げる「住民主導のまちづくり」を推し進めた。地区の課題は地区ごとに異なり、一律的な行政サービスではない「住民主導」が必要との考えからで、これら進めてきた施策が受け入れられた。また、支部推薦を受けた自民や公明党のほか、各種団体、企業の支持を取り付けるなど、後援会組織も強固だった。
今後、市内の人口は12、13年後にピークを迎え、減少に転じると予測される。批判票があることも受け止め、税収減に対応した財源確保をはじめとする市の将来の基盤づくりができるか、2期目に掲げた公約の実現が期待される。