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《連載:候補者走る ’25茨城県知事選》(中) 田中重博氏(78) 無所属 新 「もうけ」から県民軸へ 現県政への怒り原動力に

集まった支持者らに向け演説する田中重博氏=29日午後、鹿嶋市内
集まった支持者らに向け演説する田中重博氏=29日午後、鹿嶋市内


「大型開発、もうけ本位、自民党丸抱えの県政を終わらせる」

選挙戦の折り返し地点に当たる29日。茨城大名誉教授の無所属新人、田中重博氏(78)は鹿行地域を巡った。午前は鹿嶋市役所近くのスーパー前で街頭演説。有権者やドライバーに向け「県民に冷たい県政から、県民に希望ある県政に変えよう」と呼びかけた。

知事選は2013年と21年に続き、3度目の挑戦。現知事や今の県政に対する怒りが原動力だ。「現知事の言う『選択と集中』『スピード感』の施策は誰のためか。その対象は大企業だ。(県民目線の県政へ)もう変えなければならない」

演説では、週刊誌などが報道した現職の「パワーハラスメント疑惑」を取り上げ、県職員の休職や退職が相次いでいると指摘。不要不急の救急搬送患者から徴収する「選定療養費」については「命に格差をつける政策」と、批判のボルテージを上げた。

常陸那珂港の整備や霞ケ浦導水事業、グローバル企業の誘致方針を「無駄遣い」とする一方、地域偏在が課題の医師や看護師、教員の確保や小規模農家への補償、学校給食無償化の実現を訴える。「ポイントは茨城県が持つ全国8位の財政力の使い方。もうけ本位から県民本位に改める」

前回21年の知事選では行わなかった屋内での個別演説会を、今回から取り入れた。原則として毎日1回、各地の会場に支持団体の関係者らを集め、意見を交換する。連日の酷暑対策が主な目的だが、支持者と改めて公約の共有を図りながら結束を固める狙いもある。

この日は鹿嶋市の公民館で開催。「教育では、ごく一部のエリート育成を支援して多くを切り捨てている。本来は、一人の落ちこぼれも出さない教育であるべきだ」との考えを示し、来場者約30人と固い握手を交わした。

夕方は神栖市で街頭に立ち、熱弁をふるった。演説後、「まだまだ県政の現状は知られていない。もっと真実を広めて支持を集めるために全力を尽くす」と、選挙戦後半に向け意欲をのぞかせた。



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