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《連載:候補者走る ’25茨城県知事選》(下) 内田正彦氏(51) 無所属 新 SNS活用、組織に対抗 演説にも力 相乗効果狙う

ポスター貼りを手伝うボランティアに完成したポスターを手渡す内田正彦氏=30日午後、土浦市内
ポスター貼りを手伝うボランティアに完成したポスターを手渡す内田正彦氏=30日午後、土浦市内


厳しい暑さとなった30日、初当選を目指す新人の内田正彦氏(51)は、午前から県南地域を中心に車両からの街宣を実施。昼ごろからは、県全域で知名度向上を図るため出来上がったばかりのポスターをボランティアに手渡し、交流を深めながら支持拡大に向けた協力を呼びかけた。

無所属で立候補し、組織や団体からの支援が全くない状況でスタートを切った選挙戦。しかし、折り返しを過ぎたこの日、内田氏の主張や考え方を支持する支援者20人以上が、ポスター貼りを手伝うために県内各地から土浦市内に次々と集まった。

出来上がったポスターでは、「県民ファースト」の文字を前面に打ち出した。内田氏は支援者らを前に「正直、こんなに協力してもらえるとは思ってなかった」と笑顔。選挙戦で重要なツールとして位置付ける交流サイト(SNS)についても効果を実感しており、「ネットの力で組織に対抗する」と他候補者との違いを強調した。

その後、支援者らと写真撮影や雑談などで交流しながら、「(公務員の)国籍要件撤廃の見直しを必ずやります」と重点施策を改めてアピールし、支持を呼びかけた。

集まった支援者の1人は、「完全な無所属でどの組織からも支援がないからこそ、内田さんの言葉が信じられる」と支持の理由を語った。

支援の輪はポスター貼りにとどまらない。街宣の際に車両から流す音声は、支持者が編集してくれたものという。人物像が分かりやすいよう、施策のほか、趣味なども音声に取り入れており、複数パターンを備える。

告示前には十数人程度だったX(旧ツイッター)のフォロワー数は、30日夕までに4500人を超えた。SNSを強みとしながらも、「街宣や街頭演説などアナログの部分も取り入れていく」と力を込める。SNSを通して興味を持ってもらい、街頭演説に足を運んでもらうなど、デジタルとアナログの相乗効果を見込み、当選を目指して最後まで戦い抜くつもりだ。



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