《連載:茨城・飛躍 2025》(3) プロeスポーツ選手 栗原幹貴さん(26)
■「みんな輝く」大会目標
「老若男女、障害の有無に関係なく、みんなが同じステージで輝ける」
コンピューターゲームで競うeスポーツの魅力を語る。
数々の大会に出場し、配信者としても活躍。選手名でもある「ちょぶり」の愛称で若い世代を中心に親しまれる。ゲームの解説動画を投稿するユーチューブのチャンネル登録者数は2024年12月時点で14万人を超えた。
小学校でサッカーを始め、高校でも部活動に打ち込んだ。高校2年の時、膝のけがで休部を余儀なくされ、サッカーゲーム「eFootball」(当時ウイニングイレブン)にのめり込んだ。
その後、幼いころからの夢だった美容師になった。1年ほどして転機が訪れる。2019年の茨城国体で、文化プログラムとしてeスポーツが初めて採用された。仲間と出場し、茨城県予選で優勝、全国2位に輝いた。
専門学校の講師を打診されたことをきっかけに、本格的にeスポーツの道へ。美容師の仕事に就きながら、手放すことに迷いもあった。当時はeスポーツという言葉自体も浸透しておらず、「相当なチャレンジだった」と振り返る。
現在は拠点を同県水戸市に移し、プロチーム「AREA(エリア)310」の代表を務める。24年は国民スポーツ大会で試合の解説も担当した。地方にいながら活動の場を広げる。
「大会を開くのが目標。県外の人が茨城に足を運ぶきっかけにしたい」
過熱するeスポーツ界を、生まれ育った水戸から盛り上げようと意気込む。
■くりはら・もとき
1998年、茨城県水戸市生まれ。プロチーム「AREA310」代表。専門学校の講師やゲーム解説、配信者としても活躍する