《連載:2026衆院選・茨城 課題を追う》(2) 外国人共生 ルール理解へ支援必要
「日本の文化がとても好き。日本人や茨城の人ともっと仲良くできたらうれしい」。茨城県水戸市内で1月に開かれた多文化交流イベント。参加したタイ出身のサタン・ルチャコム・ナニチャーさん(21)が笑顔で話す。茨城大で学ぶ留学生で、将来、日本国内での就職も視野に入れる。
日本で生活する上で「地域のルールを理解したり、コミュニケーションの取り方など難しい部分もある」と話す。ごみの出し方など住む地域によってルールが異なる。丁寧語や謙譲語といった日本語の使い方も難しいと感じている。
「間違えたら遠慮なく指摘してほしい。文化の違いがあることも理解してほしい」
イベントは県国際交流協会が主催した。タイやベトナム、インドネシア出身の留学生が母国の正月文化を紹介した。参加者は日本の餅つきも体験。子どもたちと一緒にきねを持って交流を深めた。
県によると、県内の在留外国人数は2025年6月末時点で10万6490人に上り、都道府県別で10番目に多い。前年同月に比べ9.7%増(9452人増)。県人口に占める割合は3.8%だった。県内在留外国人数は12月末時点の推移で見ても21年以降、右肩上がりで増え続けている。
市町村別で在留外国人が多いのは、つくば市1万4650人▽常総市7217人▽土浦市6838人▽古河市6329人▽坂東市4849人-の順で、主に県南や県西地域に多くなっている。
出身国(地域)別でみると、ベトナム2万704人▽中国1万3040人▽フィリピン1万2109人▽インドネシア1万1381人▽スリランカ6281人-の順となり、アジアが上位を占めている。
在留外国人の増加に伴い、外国人による不法就労や法令違反などの懸念も出ている。県は昨年、「外国人等へのルール遵守対策プロジェクトチーム」(PT)を設置。第1回会合では、24年の不法就労者数が全国最多(3452人)だった茨城県の課題を踏まえ、生活・交通ルール対策などについて議論。少なくとも月1回程度の会合を開き、具体的な対策を検討する。
教育にも影響が広がっている。県内で日本語指導が必要な児童生徒(小中高特)は、24年度2133人と5年前の19年度に比べ約1.4倍に増えた。県教育委員会は本年度、日本語指導が必要な児童生徒が多い8市町の50校程度に日本語支援員を配置。学びの機会を確保するため、それ以外の学校にもオンラインで指導できる体制を整えた。
ただ、さらなる支援が必要との見方は根強い。多文化共生に取り組む団体の代表は「(支援対象の)母語も話せる支援員でないと外国人児童生徒の授業理解には不十分」と指摘する。
県国際交流協会の根本博文理事長は「今後も日本語指導が必要な子どもは多くなる。支援を後押しする方法を考えていく」と話す。











