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【常総学院復活の春】 (3) 力つけた打線

秋季関東大会1回戦の前橋商戦で、中前に先制打を放つ4番・青木=柏の葉運動公園野球場、2020年10月24日
秋季関東大会1回戦の前橋商戦で、中前に先制打を放つ4番・青木=柏の葉運動公園野球場、2020年10月24日


茨城県大会は打線がつながらず苦しんだが、関東大会では1回戦から準決勝までいずれも大量リードを奪って勝ち進んだ。投打がかみ合っての勝利に、島田直也監督(50)は勝因として「それぞれの選手が自分の役割を果たしたこと」を度々挙げた。

象徴的だったのは前橋商(群馬)との1回戦、4番の青木良弘(2年)の第1打席だ。一回裏1死一、三塁から中前に先制打を放ち、チームを勢いづけた。「4番は初回にチャンスで回ることが多い。どんな形でも先制点を取ろうと思っていた」とチームのための打撃を最優先した結果だった。青木は続く準々決勝では2死二塁から四球をもぎ取り好機を広げ、準決勝でも先制点をたたき出した。

結果は、自分の役割を果たすための努力を重ねたからこそ生まれた。青木は県大会の1、2回戦が無安打に終わり、準決勝まで先発を外れた。「迷惑を掛けた。今のままじゃいけないと思った」と奮起。自主練習の時間や素振りの回数を増やし、調子を上げた。

青木以外にも、2番・伊藤琢磨(同)は周囲に自分の打撃の悪いところを聞きながら改善。関東大会で打率5割6分3厘と好調を維持し、チームの攻撃をけん引した。三輪拓未(同)も調子を上げ、3番打者として場面に応じた打撃を意識して、関東大会だけで6打点を挙げたほか、攻撃の起点として働いた。

一人一人が「チームのため」を考え実行したことが打線の成長を促し、目標としてきた「全員でつなぐ攻撃」の実現につながった。



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