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【常総学院復活の春】 (4) 島田監督、就任半年

秋季関東大会表彰式で選手たちを見つめる島田直也監督=千葉県野球場、2020年11月1日、吉田雅宏撮影
秋季関東大会表彰式で選手たちを見つめる島田直也監督=千葉県野球場、2020年11月1日、吉田雅宏撮影


昨年7月、新チームの始動と同時に就任した島田直也監督(50)は、わずか半年で母校を甲子園出場へと導いた。1987年夏にエースとして甲子園で準優勝に貢献し、その後16年間、プロ野球選手として戦った、自らの経験を生かした指導で、選手たちを成長させた。

2016年夏以来、甲子園に出場していなかったチームの再建に向け、まず初めに「当たり前のことを当たり前にやること」の大切さを説いた。あいさつや、練習への真剣な取り組みは「できて当たり前」。選手たちの意識改革に努めた。プレー面でも、基本を何よりも重視した。センター返しを意識した打撃練習や、守備もノックなどで基礎を固めた。

だが、残りの部分は選手たちの自主性に任せた。「みんなと同じようにやっているだけでは駄目。自分で足りないところを見つけて補わないと」。プロの世界を経験し、勝負の厳しさを知っているからこそ伝えられる言葉で、選手のやる気を促した。

名将・木内幸男氏の下で学んだ経験も生きている。就任から半年間、選手たちを観察して性格や特性を把握しようと努め、指導や采配に生かしてきたという。「まねしているわけじゃないけど、ずっと見てきたからこそ自然にできているのかも」と語る。その采配が秋の関東大会ではぴたりとはまった。選手それぞれが持ち味を発揮し、チームは準優勝に輝いた。

監督として初めて挑む甲子園。その手腕に期待がかかる。



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