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【暮らしと’26県予算】 (4) 《連載:暮らしと’26茨城県予算》(4) 日本語支援員を拡充 増える外国出身児童生徒

日本語指導教室で、教諭(左)と日本語支援員(中央)から授業を受ける生徒ら=大洗町磯浜町
日本語指導教室で、教諭(左)と日本語支援員(中央)から授業を受ける生徒ら=大洗町磯浜町


「子どもたちには楽しく、分かりやすい授業を受けてもらいたい」

茨城県大洗町立一中の日本語支援員、手塚愛さん(47)は同校に通う外国人生徒に寄り添い、授業の理解を助けている。自身もブラジル人と日本人のハーフで小学6年の時に来日した。当時も学校で日本語支援はあったものの、サポートがそれほど厚くなく授業の理解に苦しんだ。経験した苦労を生徒らに負わせたくないと、分かりやすい翻訳などに努めている。

同校の日本語指導教室に通うのは、フィリピンとインドネシア出身の3年生3人。授業は基本的に教員が行うが、難しい日本語などに直面すると、支援員が生徒が分かる言語に訳すなどして助ける。岡部妙子教諭(50)は「支援員が来るまでは空き時間がなく大変だった」と振り返る。「今後も外国人の生徒は増えるだろう」と支援の必要性を指摘する。

県内の在留外国人は近年、10万人を超え、うち外国人の児童生徒は本年度、5156人に上る。5年前の2020年度の3341人と比べて約1.5倍に増え、教育現場での日本語支援や受け入れ体制の構築は喫緊の課題となっている。

増えた要因として、在留資格の一つである「家族滞在」により、子どもを母国から呼び寄せるケースが県西、県南地域を中心に増えているとの見方がある。県教育委員会によると、小学校の中には全校児童の約3割が外国人という学校も出始めている。

県内で日本語指導が必要な小中学生は本年度2164人。うち支援を受けた児童生徒は1753人で支援率は81%。県の見込みで26年度に指導が必要な児童生徒は2261人に増えるが、受け入れ体制の強化によって支援率は86%まで上がる見通しだ。

県教委は26年度、公立小中学校に配置する日本語支援員を、現在の8市町計50人程度から20市町計80人程度に拡充する。大学生によるオンラインでの日本語支援や、教員・支援員を対象とした大学教授らによる研修開催にも取り組む。

一方、県立高校では日本語指導などの支援を充実させた「重点校」と「支援校」を計10校に拡充する。既に重点校になっている石下紫峰と結城一の2校には、新たに外国人生徒の母語が話せる「母語支援員」を2人ずつ配置する。

また、重点校全6校で言語能力などに応じた習熟度別学習を複数教科で実施。より個人に合った授業を展開させる。

重点校と支援校では、生活面を支え、保護者の対応や外部機関との連携調整などを担う「外国人生徒支援コーディネーター」が支援。このほか重点校・支援校以外の県立高でもオンラインで日本語支援を行う。

県は受け入れ体制の強化によって、学校生活への適応や、日本文化への理解、地元企業への就職などにつなげる考え。共生社会の実現や地域の担い手育成を図る。



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