《連載:茨城県議選 激戦ルポ》高萩市・北茨城市 構図一変、3人争う
■「岡田票」の行方鍵に
(定数2、届け出順)
大足光司 54 無新
豊田茂 51 自現①
大平望 28 無新
◇
茨城県議選の高萩市・北茨城市区は2議席を巡り、現職と新人の計3人が立候補した。同区選出で自民の岡田拓也県議が告示を目前に死去し一時は無投票の可能性もささやかれたが、選挙戦となった。岡田氏の地盤になっていた票の行方が鍵を握る。
元高萩市議の大足氏は告示2日前の11月30日に出馬表明。2日に同市春日町の事務所で開いた出陣式では「人口減少や企業の衰退、コロナ禍で地域は苦しい。安心安全のまちをつくるため一つ一つ丁寧に働いていく」と述べた。岡田氏と共にまちづくり活動をしてきたつながりも訴え、同市内で票をまとめる構えだ。
国民民主党所属だが岡田氏側への配慮から無所属で出馬。ただスタッフを同党関係者が務めるなど支援態勢は万全で、岡田氏の後援会関係者や親族も応援する。
豊田氏は2期目を目指す。前回は無所属で出馬し自民前職を破った。昨年自民会派入りし、党の公認を得た。自身の後援会に加え、父・豊田稔北茨城市長の後援会も全面的に支援。地元を中心に足場を固め、陣営は「圧倒的なトップ当選」を掲げる。
同日、同市関本町富士ケ丘の事務所前で行った出陣式では高萩、北茨城両市が連携した発展、医療偏在の解消などを訴え「行政にまいてきた種が芽吹くのを見る責任がある。力強い後押しをお願いしたい」と拳を握った。
大平氏は同日、高萩市役所前で第一声。「若者世代として既得権益に対抗したい。この高萩に新しい風を吹かせたい」と訴えた。家族や知人の協力を得て「しっかりと選挙戦を戦っていきたい」と力を込めた。国会議員秘書を務めた経験をアピール。地域をくまなく回るとともにインターネットも活用し、若年層や浮動票の取り込みを図る。
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