《いばらき御朱印めぐり》つくばの慶龍寺 ハスに乗る観音さま

御朱印の頒布は寺務所内で行う。歴史などを教えてくれた47代目住職の古幡康善さん=つくば市泉
御朱印の頒布は寺務所内で行う。歴史などを教えてくれた47代目住職の古幡康善さん=つくば市泉
頒布する4種類の御朱印
頒布する4種類の御朱印
■愛らしいイラスト入り

国道125号から看板を頼りに進むと見えてくる茨城県つくば市泉の慶龍寺(けいりゅうじ)。「泉の観音さま」「子育て観音」と称される寺院だ。毎年、春先になると樹齢100年を超えるシダレザクラを目当てに参拝する人も多いという。

創建は元和4(1618)年。慶龍上人が創建したと伝えられる。本堂にはご本尊「子育出世(こそだてしゅっせ)正観世音(しょうかんぜおん)菩薩(ぼさつ)」が祭られる。大同2(807)年、京都の東寺で子どもの成長や安全を祈願し、弘法大師が彫ったと伝えられる秘仏だ。

ご本尊の名前に「出世」とあるのは、文明4(1472)年に仁和寺の随弟法師が観音寺を建て、このご本尊を祭り、徳川家康が厚く信仰し天下を取ったことから「子育出世観音」と呼ばれるようになったとされる。

現在の本堂は江戸時代に建設された。47代目の住職、古幡康善(ふるはたこうぜん)さん(32)が「普段はご本尊の公開は行っていない。週末と祝日は護摩祈禱(きとう)を行っている」と本堂を案内してくれた。

御朱印を始めた時期は定かではないが、現在は4種類ある。通年の御朱印は「子育出世正観音菩薩」。したためるのは古幡住職とその家族。この御朱印には観音さまを表す梵字「サ」が書かれている。中央には観音さまがハスに乗ったお姿を表現した「火焔梵字印(かえんぼんじいん)」が押されている。

限定御朱印は3種類。コロナ禍で疫病退散を願った御朱印「アマビエさま」や同寺院に咲く季節の草花が表現された御朱印、今年のえと「卯年(うどし)」を記念し作られた御朱印もある。

「イラストを通じて、お寺に親しみをもってもらいたい」と、御朱印には家族が描いた愛らしいイラストが入っているのが特徴だ。

中でも季節限定の御朱印には寺で飼っているネコ「ポンちゃん」がモデルとなって描かれている。4月末までの限定御朱印は、サクラを見上げるネコが描かれる。「(ポンちゃんに)会いに来られる参拝客もいるんですよ」と古幡住職は目を細めた。

ほかにも境内には見どころがある。つくば市内の寺院「筑波山 大御堂」から、廃仏毀釈(きしゃく)の際に移築された大きな鐘楼堂がある。朱色の外観が目を引く。毎日午前6時と正午の2回、自動で鐘が鳴り響く。

「子どもの健やかな成長とともに、皆さまがよりよい未来がつくれますように」。御朱印を手にした人の平穏な生活を古幡住職は願っている。(第1土曜日掲載)

■メモ
アクセス…常磐自動車道土浦北インターチェンジから車で約20分。
住所…つくば市泉2348。
電話…029(867)0323。
御朱印…通常の御朱印は500円。見開きの限定御朱印は全て600円。
受付時間…午前10時~午後3時。不定休。

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