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《いばらき御朱印めぐり》常総市 元三大師安樂寺

御朱印を手に安樂寺について説明する松永博臣住職=常総市大輪町
御朱印を手に安樂寺について説明する松永博臣住職=常総市大輪町
毎月3日限定の角大師の御朱印帳と通常の鬼大師の御朱印帳、阿弥陀如来と元三大師の御朱印(左から)
毎月3日限定の角大師の御朱印帳と通常の鬼大師の御朱印帳、阿弥陀如来と元三大師の御朱印(左から)
通ると厄よけ開運の御利益がある長寿門
通ると厄よけ開運の御利益がある長寿門


■縁ある3日に毎月限定版 厄よけ、疫病封じ伝承

茨城県常総市大輪町の元三大師(がんざんだいし)安樂寺は、厄よけの寺として知られている。929年、菅原道真公の息子、三郎影行が父を供養するために建立した。本尊は阿弥陀如来。江戸時代には、天海大僧正の意向で、平安時代の僧で天台宗の18代目座主、元三大師を祭るようになった。毎月3日には、元三大師にちなんだ限定の御朱印帳を販売している。

元三大師と呼ばれるようになったのは元月(1月)3日に亡くなったことから。夜叉(やしゃ)のような姿の「角(つの)大師」、鬼のような「鬼大師」に変化し、厄よけや疫病封じなどに関係する伝承がある。元三大師を祭るようになったところ、地域の厄よけとして、多くの参拝者が訪れるようになったという。

2019年、元三大師にちなんだ、初の御朱印帳を作成した。鬼大師をモチーフとした通常版と、角大師の限定版の2種類がある。限定版は毎月3日に販売する。デザインを手がけた松永博臣住職(50)は「元三大師に縁のある3日を参拝者に印象付けたい」と狙いを話す。

御朱印は、阿弥陀如来と元三大師の2種類を用意する。当初、御朱印は1種類だったが、御朱印ブームに対応するため、約8年前に松永住職が現在の形に整えた。

広い境内は極力、人の手を加えないようにしており、草花が自然の姿を見せる。タイムスリップしたような雰囲気があるため、時代劇やCMなどのロケ地として利用されている。

寺には三つの参道と三つの門がある。表参道の長寿門は厄よけ開運、東参道の福禄門は商売繁盛、西参道の子安門は子宝成就と、門ごとに通った時の御利益が異なると伝えられる。門の御利益の始まりは不明だが、江戸時代ごろまでさかのぼれるという。門の御利益は今でも信じられており、駐車場からわざわざ遠回りして御利益を得たいと門を通る参拝者も多い。

境内にはこのほか、元三大師の像が出現したと伝わる井戸「権者井(ごんじゃのい)」がある。井戸の隣にある手水(てみず)舎は、井戸の水を使用している。

松永住職は「御朱印を契機に初めて来る人がいるので、ありがたい。これをきっかけに信仰へ向かうことになれば」と話す。(鶴岡宜規)

■メモ
アクセス:常総ICから約7キロ、車で10分
住所:常総市大輪町1
電話:0297(24)1533
受付時間:午前9時~午後4時
御朱印:500円、御朱印帳は限定版・通常版ともに2500円



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