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《いばらき御朱印めぐり》潮来市 水雲山潮音寺

仏足石開眼記念(右)と万燈会限定の御朱印を持つ村上定運住職。後方は潮音寺本堂=潮来市日の出
仏足石開眼記念(右)と万燈会限定の御朱印を持つ村上定運住職。後方は潮音寺本堂=潮来市日の出
(左上から)仏足石開眼記念、万燈会限定版2種類、通常版4種類
(左上から)仏足石開眼記念、万燈会限定版2種類、通常版4種類
2024年4月、本堂に「仏足石」が設置された
2024年4月、本堂に「仏足石」が設置された
水雲山潮音寺
水雲山潮音寺


■震災復旧 地元の支援 11種類、「仏足石」記念版も

茨城県潮来市日の出の水雲山潮音寺は、毎年8月に1万本のろうそくをともして先祖に感謝する「万燈会(まんとうえ)」や東日本大震災の被災者を供養する「花あかり」など、さまざまな年中行事を行う。御朱印は通常版のほか、行事に合わせて頒布する限定版など11種類を用意する。

寺が立つのは、高度経済成長期に沼地を干拓して造られたニュータウン。1975年6月、外部から人が集まる街を活性化して「住民のよりどころになる寺院を」と政治家の故橋本登美三郎氏によって創建され、2004年に薬師寺(奈良県)の東関東別院となった。住職は同寺の出身者が代々務め、20年秋からは6代目の村上定運(じょううん)住職(39)。

11年の東日本大震災で日の出地区一帯が液状化現象に見舞われ、潮音寺も甚大な被害を受けた。16棟あった境内の建物は、本堂や講堂など4棟を残して解体された。村上住職は「(当時の住職から)地面にひびが入ったり、泥が噴き出したり、建物が傾いたりしていたと聞く」と語る。地元住民らの支援を受け、18年には鐘楼、19年には寺務所や写経などの機能を持つ「まほろば道場」、あずまやを建てたが、現在も境内の歩道を整備するなど復旧作業は続く。

震災以降は、被災者の鎮魂のための法要を毎年執り行ってきた。中でも、花あかりは法要と同時に境内に花を飾る行事。村上住職がコロナ禍で使用機会が減った生花が大量に廃棄されていることを知り、21年に始めた。毎年8月の万燈会は花あかりの時にも実施し、先祖や被災者をしのぶ。村上住職は「地元の方々の支援があってここまで来られた。震災を忘れず、自分とつながる全てに感謝しようという思い」と開催の意義を語る。

御朱印は「慈母観音」や「薬師如来」など通常版4種類に加え、行事限定版6種類など計11種類。行事限定版は花あかり、6月の創建記念日、万燈会など。24年に本堂内にある薬師寺東塔の基壇石に仏の足跡を描いた「仏足石」を設置したことを受け、先着千体限定の仏足石開眼記念版も頒布する。

本尊は「慈母観音」として親しまれる聖観世音菩薩(しょうかんぜおんぼさつ)で、「母と子を護(まも)らせ給(たま)え」が合言葉だ。

村上住職は「親や子を思う気持ちをいま一度強く考える必要がある時代。子を授かりたいと思ったり、子に先立たれたりした時などに来ていただければ」と呼びかける。

■メモ
アクセス:鉾田ICから約33キロ、車で45分
住所:茨城県潮来市日の出4の7
(電)0299(66)0623
受付時間:午前9時~午後4時
御朱印:通常版と行事限定版は各500円、仏足石記念版は1000円



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