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《旬もの》福王しいたけ(茨城・笠間市)

ほの暗いハウスでシイタケを菌床栽培する田村きのこ園代表の川島拓さん。状態を確認する=笠間市福原
ほの暗いハウスでシイタケを菌床栽培する田村きのこ園代表の川島拓さん。状態を確認する=笠間市福原
通常のシイタケ(右下)に比べて肉厚で大きい
通常のシイタケ(右下)に比べて肉厚で大きい
菌床の材料を機械でまぜる
菌床の材料を機械でまぜる


■研究重ねた肉厚と香り

茨城県笠間市の山あいで、年間約11トンのシイタケを生産する「田村きのこ園」。同園の「福王しいたけ」は、かさの大きさ11~12センチ、厚さは3.5センチ超と、食べ応え十分だ。香り高く、うまみは濃く、県内はもとより東京都内のレストランからの発注も多い。「贈答用としても人気があります」と同園代表の川島拓さん(31)。

勧めに従い、塩コショウして日本酒を垂らし、フライパンで焼き上げ、熱々にかぶりついた。肉のような弾力と歯応え、だしのようなうまみ、香りが口に広がる。

同園のシイタケは菌床栽培。「ナラやクヌギの広葉樹チップに米ぬか、小麦外皮のフスマなどを混ぜ、圧縮したブロックに菌を植え付けます」と川島さん。今は仕込みの菌床作りに忙しい。

同園先代の故田村仁久郎さんが1950年代半ばから始めたときは原木栽培。しかし田村さんが65歳の折、菌床栽培へと切り替える。1本約40キロの原木の移動や菌を植えるコマ打ちは体力勝負。先を見据えた転換だった。

菌床は効率よく栽培でき、生産量を上げられる一方、味や香りは原木に劣るとの評価だった。しかし田村さんは菌床や品種の研究を重ね、肉厚で大きく、おいしいシイタケ作りにこぎ着ける。

そして現在、同園は同県小美玉市出身の川島さんが引き継ぎ、生産が続く。川島さんは、笠間市地域おこし協力隊として2019年に茨城県へUターン。活動を通して田村きのこ園を知り「このシイタケを途絶えさせてはいけない」との思いで田村さんを手伝い、弟子入りした。22年には正式に同園を第三者継承し、2代目となった。

「自然が好きで、その中で仕事をしたいと思っていた」と振り返る川島さん。農業を志したのは筑波大生物資源学類在学中だった。学業の傍ら農業アルバイトやサークルで、同県つくば市や全国の農家を訪ね、思いは一層募った。

卒業後は政府系金融機関に勤め、北海道で農業融資を担当、農業経営も学んだ。「おいしいものを食べるのが好きで、それを作って、売って、喜ばれるのも好き。夢のある仕事だと発信していきたい」。シイタケとともに歩むこれからを思い描く。

■メモ 福王しいたけ
▽販売は田村きのこ園直売所、公式サイト、道の駅かさま。5月末ごろまで。
▽直売所 茨城県笠間市福原1605 (電)0296(71)7161 営業は午前9時~午後5時(年末年始を除き営業予定)
▽同園公式サイト https://tamurakinokoen.jp/
▽道の駅かさま 茨城県笠間市手越22の1 (電)0296(71)5355



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