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《食いこ》カラーズホームメイド(茨城・ひたちなか市)

利用者が作った色鮮やかな雑貨などが並ぶ店の入り口で、客を出迎える小林広大さん、周子さん夫妻=ひたちなか市東大島
利用者が作った色鮮やかな雑貨などが並ぶ店の入り口で、客を出迎える小林広大さん、周子さん夫妻=ひたちなか市東大島
米粉で作ったクッキー
米粉で作ったクッキー
手網を使って自家焙煎したコーヒー豆
手網を使って自家焙煎したコーヒー豆
就労支援センターCOLORS
就労支援センターCOLORS


■11種類、手作りグラノーラ

「人に優しく、素材に優しい」をお菓子作りの基本に据える。看板商品のグラノーラは、定番と季節限定を合わせた計11種類。ほかに、ドライフルーツや米粉クッキー、自家焙煎(ばいせん)コーヒーなどを製造。カラーズホームメイドのブランド名で販売している。

2016年に設立した就労支援センター「COLORS(カラーズ)」の菓子製造部門が手がける。同センターは障害の種別に関係なく、働くことを希望する人に対する就労支援を行っており、代表の小林広大さん(40)は「福祉という視点でなく、ブランドとして胸を張れる商品作りをしたい」と話す。

グラノーラは、無農薬のオートミールにナッツ類やオイル、シロップなどを混ぜ、オーブンで焼き上げる。そこに自家製ドライフルーツを組み合わせ、そのまま食べたり、ヨーグルトや牛乳をかけたり、味や食感の違いが楽しめる。

一番人気はメープル。ほんのりとした甘さがアーモンドの香ばしさを引き立てている。抹茶や黒糖きな粉、チーズ、トロピカル、ビターチョコレートなど豊富な品ぞろえは、注文を受けて工房で手作り。同センターで販売しながら、茨城県ひたちなか市や近隣市町村でのイベントや百貨店にも出店する。

商品開発や厨房(ちゅうぼう)を担う同部門の責任者は、広大さんの妻、周子さん(40)。「食を通して地域とつながることで、何か社会の役に立ちたい」。そんな思いから、利用者と共に日々、お菓子作りに励んできた。

幸せをすくう「スプーンクッキー」は国産米粉を使用する。注文で名入れも可能だ。自家製コーヒーは手網を使い、直火(じかび)熱風で生豆から煎(い)っている。手作業のため少量ずつしかできないが、丁寧に焙煎したコーヒーならではの香りや味が魅力だ。

カラーズのロゴはカラフルなパイナップル。色や形の違う集合体でできており、「個性」を大切にしたいという思いを込めた。目指すはカラーズのブランド力と同時に、利用者が自分らしい働き方を見つけ、一歩踏み出すこと。「個性を生かして手を取り合い、共に輝けるような場所でありたい」。広大さん、周子さんはそう願っている。

■お出かけ情報
就労支援センターCOLORS
▽茨城県ひたちなか市東大島4の11の6
▽定休は土、日、祝日。営業時間は午前10時~午後4時(販売のみ)
▽(電)029(352)3600



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