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《食いこ》五條製菓(茨城・水戸市)

店内でクリームあんみつやかき氷を提供。店主の宮脇圧旨さん(左)手作りの和菓子が店頭に並ぶ=水戸市姫子
店内でクリームあんみつやかき氷を提供。店主の宮脇圧旨さん(左)手作りの和菓子が店頭に並ぶ=水戸市姫子
色や形、味わいなど季節を表現した上生菓子
色や形、味わいなど季節を表現した上生菓子
自家製の粒あんを、どら焼きの皮に詰める作業
自家製の粒あんを、どら焼きの皮に詰める作業


■移ろう季節感じる和菓子

茨城県水戸市姫子の和菓子店「五條製菓」は、四季折々、季節の移ろいを感じさせる京風和菓子を製造、販売している。ショーケースには美しく、かわいらしい手作りの上生菓子などが並び、店内にかき氷やあんみつを提供する「和カフェ」も設ける。1971年の創業から多彩な和菓子が地域住民に親しまれ、2代目店主の宮脇圧旨さん(58)は「続けてこられたのはお客さまのおかげ。『感謝』のひと言です」と笑顔で話す。

店頭には、繊細な形と色、風味が異なる上生菓子をはじめ、団子や大福、どら焼きなどの定番まで常時約30種類が並ぶ。上生菓子は季節感にあふれ、「あやめ」や「花菖蒲(しょうぶ)」などと名付けて華やかさを演出。さらに春先は桜餅や草餅、5月はかしわ餅、8月はおはぎや水ようかんなどを用意している。

ユニークな商品もあり、偕楽園の梅干しを丸ごと1粒入れた「梅干し大福」は、白あんの甘さと梅の酸味が口の中で絶妙に混じり合う。

店内には、自慢の甘味を楽しめる「和カフェ」も。クリームあんみつやくずきりのほか、夏場はかき氷、冬場はおしるこなどを提供する。今年は涼を求める客のため、ボリュームたっぷりの宇治金時や生イチゴのかき氷をいち早くメニューに載せた。

創業から50年余り。関西などで和菓子職人として働いた父・弘之さん(故人)が、水戸の地で始めた。後を継いだ長男の宮脇さんは、早朝から従業員と商品作りに励む。昔ながらの和菓子に加え、新たな商品開発も熱心に続ける。

発表の場の一つが、茨城県産食材をテーマに、食味や独創性などを競う「いばらきスイーツコンテスト」。宮脇さんは和菓子部門で過去に2度グランプリを受賞。今年は店の人気商品「水戸梅小町」で臨み、準グランプリに輝いた。梅小町は梅干しそっくりな形が特徴で、水戸市のブランド梅「ふくゆい」と県産のもち米を使った逸品だ。

店頭で接客を担う妻のひろみさん(54)は「和菓子を見て、季節を感じてもらいたい」と語り、宮脇さんは「今まで同様、お客さまに愛され、喜んで来ていただける店づくりをしていきたい」と意気込む。

■お出かけ情報
▽茨城県水戸市姫子1の807の1
▽営業時間は午前9時~午後6時
▽定休日は火曜(祝日除く)
▽(電)029(252)2317
▽ホームページアドレスはhttps://gojouseika.com



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