《食いこ》芋好きの芋好きによる芋好きのためのお店(茨城・笠間市)
■優しい甘み、シェイク人気
笠間稲荷神社(茨城県笠間市)の門前通り。雰囲気ある老舗が軒を連ねる中で、紫色とピンクを基調にした店構えが異彩を放つ。店名は「芋好きの芋好きによる芋好きのためのお店」。茨城県産サツマイモを素材にしたスイーツ店として、昨年5月にオープンした。店主の小田部(こたべ)伸(しん)さん(54)は「観光ムードが漂う門前通りで、気軽に食べ歩きができる店を目指している。ぜひ立ち寄ってほしい」と呼びかける。
素材となるのは県産サツマイモの「紅はるか」。これを、小田部さんが営む系列店の工場で特別に熟成させ、サツマイモ本来の甘みとうまみを最大限に引き出している。
メニューは「かさま焼き芋シェイク」(500円)、「大学芋」(400円)、「かさま焼き芋ブリュレ」(450円)、「かさま焼き芋キャラメゼ」(600円)など。
猛暑が続くこの時季、冷たいスイーツの「かさま焼き芋シェイク」が一番人気となる。砂糖を一切使わないので、サツマイモの素朴で優しい甘みが際立つという。シェイクの表面にはサツマイモのチップスと生クリームがトッピングされ、ハート形のストローが気分を上げてくれる。
「かさま焼き芋キャラメゼ」は、砂糖の焦げ目のパリパリ感と焼きイモのしっとりとした甘みが絶妙なバランスを示す。また添えられたバニラアイスが食感の幅を広げている。
このほか、系列店の定番商品の「焼き芋」や「干し芋」をはじめ、スナック菓子風のチップスやケンピも販売。このうちチップスは、ブラックペッパー、こがしバターしょうゆ、のり塩などラインアップが豊富で、土産品としても重宝されている。
店舗はかつてのラーメン店を改装した。店内は外観と同様に紫色をベースにしたポップな仕上がりとなっている。テーブル代わりの足踏みミシン台や小さめの学習いすが配置されるなど、イートインスペースも確保されている。
小田部さんは「知恵を絞っていかないと誘客が図れない時代。特徴ある店づくりも、そうした取り組みの一つ。多彩な焼き芋スイーツを通じて、門前通りの今を感じていただければ」と話している。
■お出かけ情報
芋好きの芋好きによる芋好きのためのお店
▽笠間市笠間1337
▽営業時間は、午前10時~午後3時
▽定休日は火曜
▽(電)0296(71)5550
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