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《食いこ》森のそば屋 清エ門(茨城町)

カエデなどが植えられた庭が窓の外に広がる。店を切り盛りする海老沢伸靖さん、八重子さん、清さん(左から)=茨城町駒場
カエデなどが植えられた庭が窓の外に広がる。店を切り盛りする海老沢伸靖さん、八重子さん、清さん(左から)=茨城町駒場
10月上旬から提供開始したけんちんつけそば
10月上旬から提供開始したけんちんつけそば
緑豊かな庭の先に店舗がたたずむ
緑豊かな庭の先に店舗がたたずむ


■四季折々、いやしの空間

門をくぐると視界いっぱいの緑。カエデやアオハダ、オオヤマザクラ、ツツジなど約60種約350本の木々が折り重なり、四季折々で違った表情を見せる。庭の先にある築50年超の古民家で海老沢清さん(82)、八重子さん(70)、伸靖さん(35)親子がそば店「森のそば屋 清エ門」(茨城県茨城町駒場)を営む。清さんは「『いやしの空間』がテーマ。自然の中でゆっくり過ごしてもらいたい」と話す。

海老沢さん一家は群馬の尾瀬高原で約40年にわたり、民宿を営んでいた。宿泊客に提供していた手打ちそばが好評で、清さんの地元・茨城町に戻ったのを機に2010年、店を開いた。22年に息子の伸靖さんが店主を継いだ。

庭は尾瀬高原の木々を移し、石を川の中州に見立てて配置するなど自然の景色を再現した。木が増え過ぎないよう手入れしているといい、木漏れ日が差す林床には山野草やコケなどが見られる。

和の雰囲気満載の店舗は、昨年設けたテラス席を希望に応じて開放しており、ペット同伴で食事できる。

そば粉は栃木県鹿沼市産の日光さざれそば。そばの実を殻ごとひいた玄びき粉、抜き実を細かめ、粗めにひいた丸抜き粉とひき方が異なる3種類を混ぜて使う。殻の食感と若干の粒感が舌に残り、そばの風味を味わえる。

一度に1食分ずつゆでるのもこだわり。たっぷりのお湯の中でそばを泳がせ、ゆで上がったら井戸水で締めることで、もちもちでコシのある食感になる。清さんは「提供に時間はかかるが、仕上がりが変わる」と説明する。

10月上旬から「けんちんつけそば」の提供を始めた。ゴボウやニンジン、サトイモなど具だくさんの汁に、群馬県片品村産の大白大豆のみそを入れている。そばと一緒に天ぷらや鴨(かも)ローストなどおかず7品、コーヒーとデザートまで楽しめる「森のめぐみ膳」(平日6食限定、要予約)もお薦め。たまごプリン、そばがきぜんざいなどのスイーツは八重子さんが手作りしている。

これからは紅葉の時季。伸靖さんは「混雑すると難しくはなるが、こだわりのそばとゆとりの空間を提供できたら」と今後も変わらぬ店づくりを誓った。

■お出かけ情報
▽茨城県茨城町駒場1619
▽午前11時半~午後2時半(なくなり次第終了。土日は同3時まで)
▽定休日は木、金曜(祝日の場合は営業)
▽(電)029(292)5715
▽12月下旬~3月は休業



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